ニンフポエトリー


「アタイ…この街を出ようと思うの…。」

時代遅れのスナックの片隅で
彼女がそう呟いたのは確か
まだ
雪がアルプスを
羽交い絞めにしてた季節。

昔はお互いに
あと先考えずに
無茶してたっけ。
人食いライオンと一夜をともにしたり
まだあの時の死闘…。
忘れてないよ。

一方その頃、
地球では、
駅構内で
新聞を敷いて寝たり、
駅員につまみだされたり、
流行っているらしい。
公式な情報ではないが…。

年々、
ミニスカートの丈は
短くなっている
かつては
パンチラ刑事や
セクシーランジェリー巡査
など
よく見かけたが、
いまでは
潜入捜査に向かない
という理由で
絶滅した。

誰にだって、
ある。
猟奇殺人者になる可能性。

「密告しろ!」

いまだに
女子高生の
脇汗は
1万三千五百円

取り引きされている。
猛獣使いのフェチズムがいまここに。

そしてニンフは、
アルプスの淫谷(いんだに)を眺めている。

全く!
なんてエロイフォルムなんだ!
中高年の男子も赤面間違いなし!

もしもし
あ、久しぶりー、
覚えてる?
中学ン時同じクラスだった

ガチャンツーツー

キミキミ、
牛糞を干すなよ。
ここは日本だぜ。


「アタイ…この街を出ようと思うの…。」

その言葉を聞いてから
季節はめぐり
雪はもう
完全に
溶けてしまった

彼女はいまごろ
少女から
ウィメンへと
成長しているでしょう

私、忘れないよ
あの時
彼女が飲みかけたウィスキーのグラス
半分くらい残ってたこと

最後に一言だけ
言いたかった

「ねぇそれ飲んでもいいの???」


<END>

ニンフポエムトップに戻る

copyright(c) studio nymphe allrights reserved.