炎のロビン
「炎のロビン」(1981年作)

 

※炎のロビン※

 


序章
「ロビンとミロ」

炎のロビン(赤)とミロ(緑)は仲良しです。
今日も彼らはサンポをしています。
炎のロビンは四天王の1人です。
他には地のスカルミヨーネ、水のカイナッツオ、風のバルバレシアなどがいます。
彼は炎を自在に操つることができますが草野球では二番でセカンドを守っています。
エラーが多くて困り者です。
ミロはロビンのペットですが時速450キロで走ることができます。
やずやのこうずが好物です。
ミロは鳥ですが空は飛べません。
その代わりに神様が世界一早く走れる足をつくったといわれています。
「ウフフ」
「アハハ」
「ひなたぼっこちゃん」
「一通り歩いたらなんだかお腹が減っちゃったな」
ポクッ。
「こんのう食いしん坊め」
キャッキャ。
「あそこのステーキのどんに行きましょうよ」
「え〜、ポクは早くキミのコトが食べたいな」
「コラッ!このエロゾウムシ!」
「ヘヘッ、カンニン、カンニン」
ブーン。
そんなやりとりをしていたオープンカーのカップルを、信号待ちをしていた
ロビンとご一行は、グゥと腹を鳴らして眺めることしかできなかった。
でもいいんだ、今日はいつもより多く道端に木の実が落ちていたから。
そんなことを考えながら一行は、いつもと同じ夕焼けの淋しい路地を、
スーパー、「じゃがいもポテト」の袋を小脇に抱え、横断歩道を突っ切って帰っていった。
キィー、ガシャーン!!
・・・言わんこっちゃない。
「コラッ!このエロ洋服ダンス!!」

 

※炎のロビン※

 


第1章
「ヂャングル大帝」

命からがらオウチに帰ったきたOLヨシコは、
ばっさりと
スーパー「じゃがいもポテト」
のビニール袋を褐色のソファに投げ捨てると、
ハフーと30代前半のため息を大きくフイタ。
うっさいわネ!私はまだ28(歳)よ!
おろ?まだまだ威勢がありますな。
テーブルに置いてあるピエロのぬいぐるみが嫌味の攻撃を仕掛ける。
しかし、ヨシコはそのままグッタリと自慢のカーペット(3800円)に倒れこんだ。
テレビから流れるスポーツ少年が、
そのストッキングの匂い、
嗅いでもいいスか?
とホルモンむき出しの決死攻。
(私もまだまだ捨てたもんじゃないわね)
とボソリ。
ヨシコの眼光が一瞬、
タイガーになって、
また消えた。

 

※炎のロビン※

 


第2章
「座長の夢」

座長は、
この経営不振の大サーカスを手放すつもりはない。
手塩にかけ、育てた座長の夢。
立ち上げの時から彼を支えた妻のナタリー
幼馴染でおせっかいの調教師のヴィンセント
使いっぱしりのおっちょこちょいのウィリアム
縁の下の力持ち、空中ブランコのベン
おてんばタイトロープ娘のケス
ムードメーカーでマジシャンのマクマフォン
サーカス団の小さなプリンセスのジェシカ
軟派でチャラチャラしてるアクロバティストのガイスト
美人イリュージョニストのブレンダ
泣き虫ピエロのイトー
アニマル飼育係のドナルド
猫舌のペロンチョ
ハブとマングース
体半分が戦車でもう半分がモビルスーツのガンタンク
トランポリン
殺し屋のワーウルフ
ライオンに腕を噛まれた近所のおっさん
ファンクラブの方々
みんなみんな大好きだった
夢の大サーカス団
「なまはげ」

 

※炎のロビン※

 


第3章
「3人の鬼神」

「うけくち・・・。ってなんですか?」
そう、それが彼のナンパの手口である。
彼は私にもそういってナンパをしてきた。
わたしが「殺し屋」である事も知らずにね・・・。
案の条、
「うけくち・・・ってなんですか?」
そう言ったが最後、
私は、瞬く間に、3人の鬼神を召喚した。
鬼神は火を放ち、
津波を起こし、
雷鳴を轟かせた。
その刹那、
彼はピシピシゴロロォーという音を立て、
宙に舞い骨になってしまったのだ。
そして私は妙な視線を感じ、後ろを振り向いた。
そしたら、
なんだかわからない鎧を着たボブサップが
「ディーガ!」
といっていたので、
私は持ち場を離れた・・・。

 

※炎のロビン※

 


第4章
「"君"」

「もうそんな弱音ばっかり吐いてる"君"なんて知らないから!」
「ほっとけよ!」
ホウホウホウ
またいつもの喧嘩ですか
まったくゥ
喧嘩ってのはもっと威勢がよくなきゃあいけませんぜ、
例えば、
横丁のハッツァンなんて
店の前においてる魚樽
置き引きしようとした輩を
一目散にとっつかまえて
きていたベベをひん剥いて
最後にゃあ樽に入ってた
カジキで盗っ人の鼻骨を乱れうちよ
ハッ!
そしたらハッツァンなあんて言ったと思う?
驚きだねぇ
ハッツァン
「静寂が 私の胸を 熱くする こんなに月が 明るいせいかな」
一句詠んじまいやがったんだなぁ
そうして盗っ人とカジキもろとも川の中よ
こんぐれーしてんくんねぇとなぁ
まぁ、その盗っ人ってのがオイラのことなんだけどね
ペラペラ
「さっきは…ごめんな…俺、やってみるよ」
コツン
「 "君"のこと信じてるから…」
コツンってのは男の胸に頭を静かにもたれるって感じの音なんだよ
なぁ、
ハッツァン!

 

※炎のロビン※

 


第5章
「新たなる旅立ち」

あぁサムイ…
もう限界だ…
うかつにも遭難したボク。
雪崩に打たれちゃったよ
あーMISS。
しかもけっこう上のほうまできちゃったしなー。
だんだん感覚なくなってきちゃった。
ウワーン。
こんなことになるんならもっと骨付き肉くっとくんだったー。
ズンムッ
あぁ意識がなくなってく、なんかあったけー。
ガバッ
ハッ!
ここはっ…?
「き、気がつきました…?」
あったかいスープを飲むボク、
こうして
武器屋の娘との生活がはじまったのだ。

 

※炎のロビン※

 


エピローグ
「優しさとは」
ザーッ
テレビの画面はもはやサンドストーム
今日もまたポテトグラタン食べすぎちゃったよ
アー
そういってロビンとミロは床に寝そべる
こうやって直接、床と密着すると
なんか
気分が安らぐなー。
●×▲(ンーッ)
「それは、とっても、いいコト」
●×▲(ンーッ)
チュンチュン
おはようございます朝の一番のニュースです
全国の小中学校の蛇口から
オレンジジュースやコーラなど
3種類の飲み物が来月から出ます。
●×▲(ンーッ)
「それは、とっても、いいコト」
●×▲(ンーッ)
グシュン
もしかして、
寝冷えした?
●×▲(ンーッ)
「それは、とっても、いいコト」

<了>

 

※炎のロビン※

 


あとがき

(文・ロイ・テワール・スキャトニンズ)


著者近影
 いやービックリしました。本作「炎のロビン」いかがだったでしょうか?
 おヨーピアンテスト溢れる中世のレンガ臭とそばかすだらけのGAKIの成長を全く空想の世界で幻想的に描いた作品です。
 本作を書き上げるにいたって、駄菓子屋での万引きがバレ、普段は感じのいいおばあちゃんから命からがら逃げ、たまたま見つけた年季の入った壺に隠れたところ、フタをがんじがらめに閉められてしまって「お母さん助けてー」もむなしく、海賊船からドボーン→プカプカ〜といった一連の漂流譚を体験し、漂流先の孤島で出会った先住民達に石をぶつけられ火あぶりの刑(旧石器時代的な)に処されても最期には涙のWAKARE。民からレイを貰い、長老から謎の杖を受け取り、古代人が置いていったセスナに乗り込み2000メートルの旅。
ノチ、何事もなかったかのように国内に戻り、(もちろん空港でも首からレイをぶらさげ、右手に杖、左手にお土産といったスタイル)タクシーでフォティニの自宅まで帰った。案の定タクシーから降りる際にタクシーの荷台に杖を入れ忘れ、いま現在もそのままである。その幾多のたらいまわしの刑にあった杖もイタリヤの研究ティームによる調べで人間の鼻くそで練り上げた棒だということがわかり、いまでは、地元ケンジ・ントン大学の研究室の電子レンジの脇に立てかけてある。
 こういったエピソードと夜中の漫画喫茶から聞こえてくる寝言などからヒントを得て「炎のロビン」執筆となりました。前作の「万引きGメン3」からは想像もつかないほど夢見がちな作品に仕上がりいとまどいを隠せません。前作とのギャップと今後このようなジャンルのイニシアチブになるのではないでしょうか?これもひとつの魅力だとおもいますね。
(自宅カフェテラスにて) 

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